りさ

千と千尋の神隠しのりさのレビュー・感想・評価

千と千尋の神隠し(2001年製作の映画)
4.8
これももう見るの何回目かわかんないけど、映画館で見るのは小学生の時ぶりで。あの頃は福島に住んでたからぼろい映画館しかなくてそこでみたからよりせんちひのカオスな感じあったな、、とか思い出したり。
大人になってから色々なセリフの意味とか表現の意味をきちんと考えられるようになってすごく楽しかった。この話、電車のシーンはエヴァと一緒とかボウの部屋がAKIRAすぎるとか、ハクは結局湯婆婆に潰されたの?ずっと働き詰めにされたの?とか諸々都市伝説あるのネットで読んだことあるけど、私はもっとシンプルな話なのではと思った。どう解釈するかは人それぞれだけども。

まず働くことと礼儀とご飯。
千はおそらく裕福な家育ち(クルマはaudi四駆を父が自慢してる、母は金のネックレスとピアスで割と欲深い感じでてる)で、頑張り屋さんで良い子なんだけどお世話になった人にお礼言えない時あるとか礼儀がきちんとしていなくてリンとかに言われるシーンが最初出てくる。それが、働くうちに諸々身につけてあの湯婆婆にハグされてほめられたり銭婆のお家ではきちんと挨拶が出来たり。で、働いた対価としての食もきちんとある。千は最初、白に連れられて豚になった両親を見た時に悲しくなってしまうのだけどそこで出てくるのが白のおにぎり、、、呪いをかけてくれたおにぎりを食べてちひろは自分のことを思い出し、今までの辛さがが溢れ出すのと白の優しさに触れてギャン泣き、、という、、、で、後半のシーンでは千が白に薬の団子をあげることで白が回復する。あの団子は千がどんなお客様に対してもきちんと働きおもてなしを尽くした対価である。(顔なしを招き入れたことで千は札をゲットし、汚い神様からゴミを引っこ抜いたおかげで神様湯婆婆大喜び。)で、湯婆婆とかリンの働きっぷりも見逃せない。湯婆婆は悪い魔女なのかと昔は思っていたけど一概にそうとも言えない。どんなお客様でも門前払いはしないし、利益との兼ね合いを常に考えている油屋の凄腕CEOなんだなって思った。リンはおそらく人間と動物のハーフ?男上司とかに下っ端仕事を若干任されている感じがある。反純血だからやや差別を受けている?とも感じた。

そしてハクにかけられた呪い。
千が踏み潰したことでもう呪いは消えてしまったので、最終的にハクは恐らく川に帰れた。途中で出てきた川の神様?は恐らくハクの親族あるいは仲間。?同じく竜の神様であったことや、ゴミを払い家に帰れた?ことからハクもそこに行くのかなと思う。と、ハンコを盗んだことによる銭婆からのバツ。湯婆婆の呪いにかけられたからといって、銭婆はハクをかわいそうな子だと同情はせず、[盗んだ]ことに対して怒り狂う。ハクがボロボロになってしまうシーンは怖いけど、千はハクを攻撃した銭婆を恨んだりしない。結果、千のおかげでハクは湯婆婆に許してもらえる。その辺りはまさにかまじいが後半言いまくる愛の力な感じでとてもよい、、、。

総じてこれは神様のお話であり、
神様をもてなす働き場とそこで働く魔女
や使い達の話。
欲が出過ぎてしまっては働く人もお客も
ダメになってしまう、その図は中々怖かった。カオナシと千がタイマンはるシーンとか、初めて見た気がしたけどこのシーン怖すぎて記憶から消してたのかもと思った、、、。カオナシは最終的に、金銭といった欲ではなく銭婆の元で糸紡いだりチーズケーキ食べたりな暮らしが一番したかったんだななところはとってもほっこりであった。

何よりキャラクターが本当に可愛い。大きい白い大根みたいな神様が歩くたびにプニュっと音がして可愛い。ひよこみたいなのも可愛い。みんなで喜んで千を愛してくれているところが可愛い。千は鈍臭いところがあるけど、カオナシやハク、リン、銭婆とかいろんな人を惹きつける魅力的な少女。とっても良かった。映画館で見ると映像と音楽がすごすぎて引き込まれすぎて、家に帰ってきた時の世界観の差がありすぎてちょっと落ち着かなかった、、
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