七沖

スパイダーマン:スパイダーバースの七沖のレビュー・感想・評価

4.6
〝運命を受け入れろ。〟
あまり特徴がなく、記憶に残らないキャッチコピーだ。正直、損してると思う。

普通の少年マイルスは、ある日蜘蛛に噛まれて特殊能力を身につける。扱いきれない力に困惑していたマイルスは、ある日スパイダーマンと怪人が戦っている場に遭遇し、図らずもスパイダーマンから重要な役目を託されて…というストーリー。

「信じて飛べ。必要なのは、勇気だけだ」
なにこれ面白い!
『ヴェノム』のエンドロールで本作の映像を部分的に観たが、唐突過ぎてハマれなかった。だが、アカデミー賞受賞で気になって観賞。
異なる世界からスパイダーマンが集まってくる展開は一瞬呆気に取られるものの、すぐに慣れていく。違う世界からやってきた画風も頭身も異なるスパイダーマンらが集う光景はシュールだが、アニメでしか出来ない表現だ。
まさにアニメの強みを活かしきった作品だった。
スパイダーマンは映画版くらいしか分からないのだが、初見でも色々なタイプのスパイダーマンをちゃんと好きになっていくことができるのが凄い。

ストーリーは王道の成長もの。アニメらしいコミカルでテンポの良い展開が続くので、どんどん先が気になってくる。
グウェンやノワールは人気が出そうで、彼らが主役の映画も観てみたくなった。

アニメだからと敬遠することなく観て良かった。歴代のアメコミ映画と比べても全く遜色のない傑作だと思う。

エンドロール後のおまけ映像はしょうもなさ過ぎるが、ああいうの大好きだ(笑)
七沖

七沖