むうまる

名探偵ピカチュウのむうまるのネタバレレビュー・内容・結末

名探偵ピカチュウ(2019年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

僕はポケモンだいすきマンなので、そういう目線で見ると星8つくらいあげたいくらい、ポケモンファンのポケモンファンによるポケモンファンのための映画です。
ポケモンファン的な意見から。
本作の舞台ライムシティは、ポケモンとの共存に重きを置く街。他の街は僕らの知ってるポケモン世界と同じのようですが、この町では、モンスターボールはいらないポケモンはパートナーです。ペットでもなく、戦いの道具でもない。いわば人間と同じような、野生ではないポケモンが普通に存在している街です。これが最高で、例えばカイリキーが交通整理をしていたりするんですが、今までの認識だと、カイリキーにはトレーナーがいてそれを手伝っている(信頼はあるがあくまで主従?)、といった感じですが、カイリキーは普通に一人で交通整理をしていました。おそらくカイリキーにもパートナーがいて、でもそれは本当に友達のような関係なんだと思います。明確にそういう描写があったわけではないですが、この街のポケモンと人間の関係はそういった関係なんだと思わせる場面が随所に散りばめられています。
ポケモンがのびのび生活してる世界を見たいとは思っていたのですが、ポケモンと共存している世界はいい意味での裏切りです。


3Dで質感がリアルになったポケモンについてですが、個人的には否定派でした。よく海外のファンアートを見てはナンセンスだなと思っていたのですが、予告編を見てもそのの考えは変わりませんでした。
しかし映画館で見ると、前述の共存している世界というのがまず浸透していきます。それからは全く気になることはなくなりました。

ストーリーは結構雑な気がします。
展開がご都合というか、探偵のくせに提示された謎を解決するやり方が、基本他人任せです。気になるものを調べる。調べているのを感づかれて連れ去られる。掴みかけていた謎を話される。次の目的地はここです!プロセスは調査済み。ここはこうなっていて、ということはここが怪しいからあそこに行ってね!といった感じ。他が全部教えてくれるし、探偵仕事してなくない?
ポケモンだいすきという前提を外すとどうなんだろうとは思ったので、映画的に点数をつけるか、ポケモンファンとして点数を付けるか迷うところでした。
ただそうなると2点くらい。でもの映画は2点をつけるような映画ではないんです。ポケモンファンのための映画なんです。でもターゲットを絞らず可愛さで売って、その結果、ファン以外にも受けているので結果的には成功なのかもしれません。

個人的には序盤ゴルーグが歩いてるだけで感動のあまり泣きました。
べつにそういうシーンでもないし。ゴルーグが特別好きとかそういうわけでもなく、ポケモンがほぼ現実の世界に溶け込んで歩いてるだけで感極まってしまい。感動しっぱなしでした。目が追いつかないのであと8回くらい見てポケモンの挙動を眺めていたいです。
むうまる

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