MURANO

未来のミライのMURANOのレビュー・感想・評価

未来のミライ(2018年製作の映画)
3.9
すごく賛否両論があるのは知ってたが、酷評するほどのものではないと思ったし、僕は「賛」の方でした。

まぁ、曽祖父まで登場するように、広い世代を意識して作ってはいるのだろうが、結果的にはかなりハマる層は狭い映画になったとは思いますけどね。

細田守監督自身が、妹が生まれた息子から「大きくなった妹と会う夢を見た」と聞いた話が発端で作られた、いわば非常にパーソナルな子育ての話ですし。

実は、僕自身まさにこの映画を観た今、電車好きの息子がいて、今年生まれたばかりの弟もいて、というドンピシャな感じなんですよ(笑)

さすがにドクターイエローのおもちゃで赤ちゃんを叩いたりまではしないですけど、赤ちゃん返りでわがままになって、苦労してます(^^;

くんちゃんの声に違和感という感想が多いが、くんちゃんの行動が、愛情をひとり占め出来なくなったうちの長男にそっくりなので、そこのリアリティゆえに僕はあまり違和感覚えなかったのです。

だから、ハマる層って狭いよな、と思うんですよ。こんなの、同じ環境下にいないとわかりっこない。

僕も、たぶん息子がまだ1人しかいなかった劇場公開時に観たら、全然違う感想を持っていたような気がします。

4歳児の夢の中のような幻想世界を描くので、唐突感はあるし、必ずしも現実とファンタジーの描写がシームレスにピタっと収まってるとは言えないとも思いますしね。

ちなみに、うちの長男も一緒に観てたんですけど、終盤に出てくる電車と東京駅のシーンを気に入ってました。

本当、思考がくんちゃんと一緒。

兄としての自覚、持つのは大変かもだけど、そうやって少しずつ育ってほしいな、と親目線で考えてしまう映画でした。
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