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未来のミライのMSTshoziのレビュー・感想・評価

未来のミライ(2018年製作の映画)
3.5
子供の見るファンタジックな世界。
オムニバス的に、大きな意味での家族という自分のルーツとの交流を経て、自分と他者、というより外界との折り合いをつけていく。
子供が言っている、事実とのズレ感、これを子供だけに見える世界があるところと結びつけたりなんてのは面白い。

それぞれエピソードは見所もあり、主人公に寄り添ってみていける。やたら子供らしからぬセリフの多い4歳児は、それはこちらの視点を合わせられるようにアジャストした結果なのだろう。
動きについては幼児らしさに溢れていてなかなかなバランスだなと。ただ、もう表情で充分に表現できているのにわざわざ「不思議」とか言わせちゃうのなんなんだろう。

最後にご丁寧にオムニバス的なストーリーの意味をわざわざタイトルに冠されたキャラクタ(オムニバス故、実はそこまで主軸とも思えない。正直曾祖父さんのがよっぽど濃い。)に説明させるなんてのがまた、演出で表現できているのにスマートさに欠ける。

とはいえ、細田監督、短編オムニバスとか1クールアニメとかのがいい味でそう。と思った。
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