焼きぷりん

未来のミライの焼きぷりんのレビュー・感想・評価

未来のミライ(2018年製作の映画)
3.2
『好きくない!』。くんちゃんは、妹のミライが産まれたことで、以前より両親にかまってもらえないのを不満に思う幼い子ども。自分の思いどおりにいかない不満が爆発した時、何故か時間を跳躍してしまい…?

過去へのタイムスリップ。遡った先で出会うのは子供時代の母親や若かりし頃のひい祖父ちゃん。温かい話ではあるものの、少しエピソードが弱いかも。そのため、それを通じてくんちゃんの成長に繋がっているとまでは言い難く、プラスにはたらいたのかな?というような消化不良感。

家族の描き方 。みんな完璧じゃないし、ちょっと不器用なのが良い。くんちゃんは年相応にワガママ放題だし、父親はご近所でイクメンアピールして、"えっへん"となっちゃうし…。母親の苦労も見てとれる。なんだろう、良い意味でナチュラルな感じなんだよなあ。

終盤の謎展開。正直なところ、急展開で話についていけず。どういったメッセージかは示してくれるものの、受け取り手としては凄く不親切に感じる。まあ、終盤に限らず説明不足な点は多いので、苦手な人は序盤からとことん苦手かもしれない。

未来のミライ。キャッチーで内容が気になる素晴らしいタイトル。でも、大半の人がそのタイトルを聞いて想像する物語とは大きくかけ離れているような…?

外連味のある演出を狙ったのかもしれないが、大衆ウケするような分かりやすくストレートなもので良かったと思う。家族の物語として、"兄や姉としての自覚"は興味深いテーマだけに、もう少し丁寧さが欲しかったなあ。
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