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15時17分、パリ行きのadeamのレビュー・感想・評価

15時17分、パリ行き(2018年製作の映画)
1.5
実話ベースの作品を連発するイーストウッドが列車内で起きた銃乱射事件を題材に選んだ実録サスペンス。
実際の事件の当事者たちを本人役で起用する驚きのキャスティングが話題となりました。
一般人とは思えない自然な演技で良かったものの、その良し悪し以前に今作は再現ドラマの域を脱していない気がしました。
子ども時代から英雄への憧れを抱き、入隊した軍で格闘術や救護術、そして立ち向かう勇気を身につけた人物像の描写は終盤のテロに立ち向かう場面の行動に説得力を与えるものではあるのですが、表面的な描写に終始して何一つ想像を超えてくるものはありませんでした。
前作「ハドソン川の奇跡」のようにクライマックスを序盤に配置して、なぜそんな行動が取れたのか種明かし形式でバックグラウンドを見せていくような工夫もなく、中盤のヨーロッパ観光シーンは特に冗長に感じてしまいました。
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