ししまる

15時17分、パリ行きのししまるのレビュー・感想・評価

15時17分、パリ行き(2018年製作の映画)
2.0
◼️概要
クリント・イーストウッド監督による2018年のドラマ。15年8月21日15時17分、パリ行きの高速列車がアムステルダムを出発。車内でイスラム過激派の男が自動小銃AK-47を発砲したが、米国人青年3人組と、英国人ビジネスマンのクリス・ノーマンが男を取り押さえ、制圧した。
◼️メモ
実際に起きたタリス高速鉄道銃乱射事件をベースとしている。予算3千万ドルに対し、世界興行収入5700万ドル。ヒューストン映画批評家協会賞最低作品賞にノミネート(受賞は「パペット大騒査線 追憶の紫影」)。
青年3人には当初カイル・ガルナーらをキャスティングする計画もあったが、英国人ビジネスマンのクリスらを含め実際に事件に遭遇した本人が起用された。
タリス高速鉄道はフランス、ベルギー、オランダ、ドイツを結ぶ国際高速列車でフランスのTGVを基本としている。事件のあった列車は乗客554人で、負傷者3人。
米国人3人は幼馴染みで、アレクはオレゴン州兵、スペンサーは空軍兵、アンソニーは大学生。アレクがアフガン駐留から帰国したのを祝い、旅行で乗車していた。スペンサーは15年10月にも、カリフォルニア州サクラメントのバーで嫌がらせを受けていた女性を助けようとしてケンカとなり、刃物で刺され重傷を負った。3人は19年、フランス市民権を得た。
事件のあった列車に乗り合わせたフランス人俳優は記者会見で「全員殺害を覚悟した」と振り返り、乗務員は乗務員室に逃げ込んで鍵をかけており、扉を叩いたのに無視されたとして運行会社を非難した。
犯人はモロッコ国籍の当時26歳の男。15年11月のパリ同時多発テロの実行犯でベルギー出身のアブデルハミド・アバウド容疑者=フランス当局の制圧作戦で死亡=が指令したとされる。
◼️感想
一部批評家に3人組の演技が酷評されているが、確かにかなり素人感はある。まあでも素人だから。ただ日本人からすると外国人は皆俳優に見えてしまうから、違和感は小さく、再現性は極めて高い。
本作は事件の描写はわずかで、大惨事を防いだ3人の生い立ちを描くことに力点が置かれている。
一方、エンターテイメントとしては、素人ゆえに当然ながら華がないので、個人的には退屈だった。
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