このレビューはネタバレを含みます
実際の列車テロ事件を題材にして、犯人を取り押さえた若者3人を本人たちが演じるというとんでもない映画。現実に自分たちが経験したことなので、おそらく犯人との格闘の様子は忠実に再現されているんだろうなと思う。そのシーンの迫力がとにかくものすごかった。
しかし、大テロになりそうなところを未然に防いだこともあって、肝心の列車内のシーンが30分もないくらいで終わってしまったのがだいぶ拍子抜けだった。そしたらまぁ、若者3人の掘り下げとその列車に乗るまでの旅模様を描くしかないよね。
3人の経歴はともかく旅模様がだいぶダイジェストで、いったい俺は今何を見せられているんだ感がすごかった。早く列車内のシーンが見たいのに特にそこに繋がるわけでも人物像が深まるわけでもない映像が続くので、あぁ現実って映画みたいに伏線とかないんだ…と改めて気付かされる。
あともうこれはある程度仕方ないし演技力の問題もあるんだろうけど、本人たちが本人役で出てるせいで全てのやり取りの茶番っぽさが際立ってしまってだめだった。ドキュメンタリーとノンフィクションの中間の映像作品。
