前情報ほぼ無しで観たイーストウッド作品は、実話に基づくフィクションと実録ドキュメンタリーの間。実際の本人達が演じているから当然かもしれないが、映画の中にリアルが取り込まれる不思議な感覚にとらわれる。そんな逆説的な物語が新たな試みのように思えた。再現VTRとも違う、役者じゃない人しか出せないリアルを感じる。
事件そのものよりも、そのアクションに至る経緯が主となるから人によっては退屈に感じるかな? 相変わらず保守的思想を感じるイーストウッド作品だけど、ここにきてもなお新たな映画的試みを見せてくれた点が嬉しかった。