atsuko

15時17分、パリ行きのatsukoのレビュー・感想・評価

15時17分、パリ行き(2018年製作の映画)
4.2
411

大好きな巨匠、クリント・イーストウッド。87歳のこの監督にまたもや驚かされた。

私はエンドロールまで気付かなかった。ラストの勲章授与シーンでも、「あぁ、多分実話だし実際の映像のような画質のシーンを撮って入れてるんだなぁ」なんて思っていた。
まさか、主演3人が役者経験のない、実際の事件に巻き込まれた本人達だったとは…。
凄いのは手法だけでない。主人公3人の出会いから描くことで、どんな人でも突然事件に巻き込まれ、英雄になる可能性があることを表現している。(赤堀監督のどんな人でも殺人犯になるのと表裏一体だと思った)
ストーンが迅速に応急措置できたのは軍で落第したから、希望部隊に入れなかった挫折があったから、3人が離れ離れになったから、3人が出会ったから、3人が問題児だったから、…あの事件から何百人もの人を救うために3人が出会ったような気がしてきて、最後はなんとも言えない気持ちになる。
自身の人気や有名度に囚われず、自分のやりたい映画の形を常に追い求めていく、こんな監督他にいるのかな…。
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