吉倉光希

ナショナル・シアター・ライヴ 2018 「ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ」の吉倉光希のネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

ハムレットに触れてこなかったことを、心の底から後悔した。
ハムレットのスピンオフ。スピンオフの意味が未だによくわかってなくて、モチーフにした話なのかなって思ってたけど、最初のやりとりで明るい話と錯覚してしまったのが本当に悔しい。
最後は脳内を拒否していた。
あまりにも、ハムレットがあまりにもで。
2人で一つの彼らは、死ぬ時だけは一緒になることができなかった。
「今度は間違えない」
その言葉が、あまりにも重かった。

脇役と言われる人たちにも、その人それぞれに人生はあるわけで。
全ての確率はしっかりと収束するはずなのに、ダメなものばかりを引いてしまったり。


そんなつもりじゃなかったのに。


全てがこの言葉に収束される。

確率以外でどうにもならないのは、気づかないところで人の意思が働いていた時だ。

ハムレットを読もう。しっかり読もう。彼らの物語を、もっとしっかりと知ろう。


………ダニエルさんがまさかのあの下品映画以来で少し、個人的には笑ってしまった。彼は本当に楽しそうに演技をしている。
吉倉光希

吉倉光希