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人魚の眠る家のたのレビュー・感想・評価

人魚の眠る家(2018年製作の映画)
3.7
「死ぬ」とはどういうことか。
という正解のない問いへの答えを探す家族の物語。

母親の気持ちも、父親の気持ちも、弟の気持ちもなんとなくわかる気がしたから誰かに感情移入するってわけではなく、「自分だったらどう考えるか」と客観的に観ることができた。

ただ、中盤の母親には狂気を感じて少し引いてしまった。
だからこそ、川栄李奈の第三者視点的な立場の役の気持ちはすごい理解できる。
自分もいざ第三者になったらあんな風に思っちゃうのかもしれない。

逆にもしも自分の家族が一生目が覚めないってなったら、自分はどうなるだろうか。
もしも自分が脳死になったら植物人間として生きたいだろうか。

なーんて考えずにはいられない。

「人は2度は死なない」ってセリフが「リメンバーミー」とは真逆の、リアルな世界に生きる人間の生の声だった。

演出がところどころ過剰で完全にのめり込めなかったのがやや残念。

水の描写は美しかった。
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