pen

人魚の眠る家のpenのレビュー・感想・評価

人魚の眠る家(2018年製作の映画)
3.6
序盤は母親の気持ちに同情しながら鑑賞でき、優れた技術やその技術を提供してくれる研究員と真摯な母親の姿を暖かな気持ちで見れた。

中盤からどことなく不穏な雰囲気に陥り、
眠る少女に表情が付けられた瞬間、ハッとさせられた。
これは抑えの効かない、手をつけてはいけない領域に踏み込んだと。

脚や腕が動くのは良くて、表情を動かされるとなぜか、どことなく嫌な気分になった。
それは、最も人間らしい部分を科学の力で強制的に動かしたからだろうか。
科学は余裕で常識を超えてくる。
この物語での超え方は非情なものだった。

結末に向けては話が綺麗に流れてくれたのは、とても気持ちがよかった。
上空から家があった土地が映った時、人魚は空から穏やかに眺めている事を感じ取れた。
pen

pen