ソウル大生拷問致死事件というだけで無条件で観に行く事を決めていたので、見始めて初めて俳優陣の豪華さを知って驚いた。こんなに色んな立場の登場人物に、それぞれ主役級の俳優使っていいの?物語の主軸ブレない?と最初は少し心配してしまった。
(オ・ダルスが、まさかあれしか出ないとは)
けれど鑑賞後、このキャスティングの豪華さは必要だったのだと納得した。
韓国の民主化は、間違いなく国民が命がけで勝ち取って来たものだ。
そこにいた人々は全て当事者であり、主役だった。隠蔽をしようとした政府にしても。
(誰かの視点に絞って描けば、人間ドラマとしてはもっと掘り下げる事も出来たのかもしれない。けれど、多分陳腐だ)
内容は、重いし痛い。
おそらくこの問題の根源にあるものは、韓国だけでなく日本にも、世界中にもまだ残っている。
だからこそ、彼らの闘う姿はカッコイイし、希望がある。
人物に極端な英雄感がなかった事も好印象。
映画的なスリルも迫力もあり、鑑賞後、気持ちが暗くなり過ぎることもなかった。
良い映画だった。
最後に。
ユ・ヘジンはもう、かっこよ過ぎるので、日本公式ファンクラブを作って欲しい。絶対入るから。