ちゃんしん

愛の嵐 ノーカット完全版のちゃんしんのネタバレレビュー・内容・結末

愛の嵐 ノーカット完全版(1994年製作の映画)
4.9

このレビューはネタバレを含みます

自分の中にある欲望...。

周りから見て、どれだけそれが屈折したものに見えようとも本人が求めてしまうものがある。
それが愛、自分が素直に求める愛なら純愛に違いない。
許されない愛、理解出来ない愛、束縛される愛...、お互いがお互いを求めて愛し合うなら、それは尊い愛なのだろうと思う。

普通なら誰もが理解し難い、屈折した、許容し難い愛はたしかに存在している。

ドイツ人将校とユダヤ人少女がお互いに気付いてしまった愛という名の欲望。
ルチアは自分の立場を捨ててもマックスとの愛の欲望を選んだ。
最後に二人は死を恐れず、愛を選ぶ。
愛という名の欲望は理性を吹き飛ばしとんでもない嵐を巻き起こす。

愛という名の欲望の嵐に見舞われた男と女の純愛物語。

愛するもの同士として普通に生きられない二人がお互いの愛を貫き通し死を選んだ切ない物語。
本物の愛は全てを超越させてしまうぐらいのものになってしまうものだ...。

そんなありきたりな理性というものでは手に負えない「愛の本質」を深く描いた作品。
観ることをオススメしたい秀作。
ちゃんしん

ちゃんしん