gnsp

ボーダーライン:ソルジャーズ・デイのgnspのレビュー・感想・評価

5.0
いやー面白すぎた。シェリダン脚本外れなしを再確認。ここまで「常に一定の緊張感を観客に与え続ける」映画もないと思う。自然に集中できる。
2時間と思えぬボリュームと展開と満足感。ソッリマ監督超優秀だ。
ソッリマ監督はヴィルヌーヴほどの画の拘りはさほど感じなかったけど、その分乾いた画をしっかりと見せてくれた。
なによりシェリダン脚本を活かす仕事をきっちり遂行したのがお手柄。この作品は脚本のおいしさをそのまま提供すれば最高品質になるってこと。ともかく公開前の不安は蹴飛ばしてみせた。
決定的な画を無音でじんわり見せてくるので、緊張感が半端ない。
運命の交錯と離散と交錯、粗末にされる命、そして過酷すぎる「リアル」。
この現実世界とも共通する「リアル」は本筋に絡むのとそうでないのがあるんだが、絡まない方の煉獄感がもうすごい。それをスラッと流して、さも当たり前かのように過ぎてしまう恐ろしさ。
ベニチオとジョシュ・ブローリンの格好良さは皆まで言うな。
ラストの展開まで目を離させないのがもうたまらない。

今年も様々な「続編」が公開されたけど、この作品ほど前作の面白さや観たいものをしっかりと受け継ぎながら、新たな展開を観客に違和感なく受け入れさせた作品はないと思う。
続編ものだと今年ベスト確定。
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