ナツキ

パットン・オズワルトのこの世はカオスのナツキのレビュー・感想・評価

5.0
it's chaos, be kind
滅茶苦茶愛に溢れたコメディだった

パットンオズワルト、この番組の一年前に奥さんのミッシェル(奥さんって言葉なるべく使いたくないんやけど、第三者が違和感なく使える代わりの言葉ってなんやろ?パートナー?)を亡くしたみたいで、彼女がよく言ってた言葉らしい。

犯罪ノンフィクション作家であるミッシェルが1番嫌いな言葉が「物事には理由がある」で、彼女は「そうじゃなくて誰にでも起こることでランダムで怖い、だからカオスと恐怖を減らすには人に親切にするべき」って言ってたらしい。

全てのことには理由があるって色んなとこで聞く考え方だし、これは運命と言わず何と呼ぶ......!と思っちゃうことがあるのも事実だけど、
同時に、悲惨な事故や事件なんかで何の罪もない人々が犠牲になっていくことが数えきれないほどあるのに、それでもeverything happens for a reasonって言うのはあまりにも暴力的だよなと思うことがあったので、このミッシェルの考え方が好きだし大切にしていこうとなった。

とか、滅茶苦茶スウィートで愛に溢れたパートもありながら、トランプをとことんネタにしてたり、観客の絡んで笑いにしたり、最後の最後で急に下ネタ始めたり、盛り沢山だったなあ。

最近のスタンダップコメディ、ただ面白いだけじゃなくて、色々なことを教えてくれるし、かなり繊細というかエモーショナルというかなんというか、上手く説明できないけど、心温まることが多い。

あと、感激したのが、ストレート白人男性っていう立場なのに、人種ネタがすごいハマってたこと🔥🔥🔥
性別、人種、ジェンダーにおいてマイノリティ側がそれをネタにするのは今まで沢山見てきたけど、マジョリティ側がマジョリティ側の人間をネタにしてて、しかも全く違和感というか嫌な感じなくて好きだった。

パットンオズワルト、よく見かけるけどどんな人なのか全く知らなかったのでしれてよかった!!!!他のショーも観よ!!!
ナツキ

ナツキ