グリーンツー

ラブライブ!サンシャイン!!The School Idol Movie Over the Rainbowのグリーンツーのネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

最近は音楽が売りの作品が多い気がする。これもその中の一つ。元々好きな作品だし期待していたんだけど…期待以上だった。

「ミュージカル」は、チャーシュー麺に例えると分かりやすい。スープが脚本やストーリー、更には監督の手腕で、麺が役者の演技力。そしてチャーシューが音楽。いくらチャーシューが良くても麺やスープがダメなら、また麺やスープとの相性がダメならどうしようもない。まあ、クイーンやレディー・ガガは麺やスープをも包み込んでしまうくらいの力を持ったチャーシューだったけど。

で、この作品に話を戻すと音楽と作品自体は相性抜群だし、音楽自体も楽しい。それに何よりストーリーが面白いから、音楽と相乗効果を生み出している。

これはやはり、制作サイドが「こういう作品を作りたい」というメッセージを強く込めたからだと思う。単なるウケ狙いじゃない、台詞やパフォーマンスの一つ一つが「重い」。

今回は、三年生三人が卒業して、Aqoursをこれからどうするかで千歌達が悩むストーリー。そこへ新しい学校への編入も加わる。多分この作品は、この作品を作る上で原作者は勿論、アニメ会社や声優が全員抱えて乗り越えた「経験」を取り入れながら作られている。だから説得力がある。

で、原作者や声優達にとっての「三年生」が誰だったのかというと…。それはやはりμ's、そして前作「ラブライブ!」。前作の大人気をどう引き継いで、どう進んでいくべきか。その悩みや葛藤がそのまま作品に表れていたと思う。そしてそれが、作品の「重さ」や「面白さ」に繋がったと思う。

だから前作と比べて「お祭り」感は少ないけど、それを「ドラマ」の力でカバーした印象。「集団劇」としての完成度は大幅に増している。

勿論、前作を引き継いだ部分も多々あった。前作がアメリカなら今回はイタリア。登場人物も金髪ハーフ、言葉遣いが丁寧なお嬢様キャラはどちらの作品にもいる。更に今回は、ルビィとダイヤ、それにセイントスノーという「姉妹」の対比も見所になっている。

ちなみにAqoursで好きなキャラは、やっぱり津島善子と渡辺曜。