家族というあり方の基準は、その家族それぞれに違う。英才･商売人…と人それぞれだ。だが、ここで描かれる家族というのは、世間にはちっとも受け入れられない存在なのかも知れない…。
｢そして父になる｣の是枝監督が、また新たな家族像を完成させた。これは、素晴らしい！｢犯罪｣を生計に立てる家族の作品は多々あるが、これは新たな捉え方で作られたのかもしれない。
この家族が家族と言えるのも、両親、祖母達の、ある｢嘘｣で成り立ってた。そうでもしなければ、｢家族｣という名の｢幸福｣は得られないからだ。そう、少なくともこの家族は、皆が｢幸福｣なのだ。知らないという｢幸福｣。知ってるのは、｢犯罪｣で生計を立てること。そして、子供達の数奇な幸福は、女の子を拾った瞬間にときめき始める…。
この作品を全世界の家族を大切にする、全ての人たちに、観ていただきたい。
