べーやん

万引き家族のべーやんのネタバレレビュー・内容・結末

万引き家族(2018年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

最後、祥太はバスの中で「父さん」って言ってたよね?
祥太は自ら道を開く力があってよかった。大好きな家族だったけど、このままじゃいけないって気づく力があって良かった。

りんはまだ小さくて、自分で逃げ出せる力がないから悲しい。

普通に生きているだけではわからないが、真っ当に生きる行き方を、知らない、したくてもできない人達の悪循環が日本にある。
あの6人家族以外にも、りんの本当の両親、祥太の本当の家族、アキの家族、風俗に通う客、みんな闇を抱えている。日本で起こる沢山の悲しい出来事は、どうしたら防げるのだろう。あの家族はどうやったらあの生活から這い上がれたのかな。どうしたら普通の仕事をして、普通にお金を稼いで、普通の家に住むことができて、普通の生活ができたのだろう。犯罪を犯す可能性のある人たちをどうしたら減らせるのだろうか。みんな、愛情が欲しいし、絆が欲しい。仕事をする気力や、善悪の判断や、社会で生きる力や、人を愛する力を身につけられる人と身につけられない人の違いはなんなんだろう。そうなりたくてなった人達っているのだろうか。
教育を受け、教養を身につけることができれば、世界は変わるのだろうか。愛情を受けずに育つ人がいなくなれば、悲しい事件は減るのだろうか。色々と考えるが、何も変えられない自分が虚しくもなる。
私は自分の家族を愛し、犯罪を犯すことなく正しく生きる。無力だけれど、自分の人生だけは真っ当に生きて、もし子供ができたら沢山の愛情を注いで育てよう。私にできることは、それしかないのかもしれない。
べーやん

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