鑑賞後、うまく言葉に出来ない感情がもやもやと胸の中にずっとある。
外から見ればいびつな形で繋がっているように見える万引き家族たち。
でも周りから見えない心の中は、いびつでもなんでもない純粋な、拠り所を求める気持ちだったのかなと思えた。
安藤サクラ演じる信代が涙するシーン。あそこの、やるせない思いがスクリーン越しに伝わってきた。
本当に素敵な女優さん。
離れ離れになっても、あの家に、あの家で過ごした時間に想いを寄せるほど、思い入れのある空間。果たして私たちにあるのだろうか。
「お父さん、お母さんと呼ぶことは大したことではない」と信代は言っていたが、本当にそうなのかな?
と思わせるような行間。
観ている側に考えさせる隙間を沢山与えてくれる映画だった。