ネタバレはないですが匂わす程度に書いてあるのでスルーでも。
語るべき事が多過ぎて、どこから語るべきか悩んでしまう…全ては拾わないけどまぁ思った事を少々。
「誰も知らない」と「そして、父になる」を足して掘り下げたような印象。もちろん全作品に共通する要素はあるんだろうけど。
書類上では家族なんかじゃない。犯罪者は犯罪者。欲しい物は何一つ手に入らない。
こんなに切ない花火シーンがかつてあっただろうか?
だが、そんな事実だけでは説明出来ない想い。
何故レオ・レオニのスイミーが出てくるのか。
性と死。物に溢れた部屋と整理された部屋。
眼に映る全ての物はメッセージだ。
「あなたは何と呼ばれてましたか?」
朝が来て雪だるまは溶ける。
バスの中で呟く声にならない声。
あの子が見た団地のバルコニーから見える社会、世界はどんなだろう。
あの子たちの(最近起きた事件を重ねてしまう)幸せを祈らずにはいられない。
綺麗事ではないし、答えなんてない。あるはずがない。だが、本作はボクの心をロックし、今も揺さぶり続けている。