yoshika

万引き家族のyoshikaのネタバレレビュー・内容・結末

万引き家族(2018年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

1ヶ所目の泣きポイントは、ヤマトヤ?のおっちゃん柄本明が万引きを気づいてて、でも見逃してて、ショウタがリンと結託して万引きしたときショウタに「妹にはさせんなよ」って言うところ。
2ヶ所目の爆泣きポイントは家族が離れ離れになっちゃったあとに、警察官?に、安藤サクラが「2人のお子さん達には何て呼ばれてました?ママ?お母さん?」って聞かれて答えられなかったところ。爆泣き。
もう少し一緒に暮らせてたら、あとちょっと一緒にいれたら、そう呼ばれてたかもしれない、だけどそれまで一緒にいれなかったということと、安藤サクラの「産んだら誰でも母親になれるの?」っていうのは現代のいろんな問題に切り込んでるし、リンやショウタの"本当の"母親より、ずっとちゃんと母親をやっていたのに、それは社会的には認められない。取り調べをしてた女警察官?の「でも産まなきゃ母親になれないでしょ」というのも、ある意味、一理あるとも思うし、この人にはこの人の正義があるのだなーと。家族のことを見てた我々は何言ってんだこいつ!ファッキン権力!ってなっちゃうけど。
わたしがもし、この家族の生活を知らなくて例えばニュースで「家族のふりをして住んでいた謎の人たち」「殺害された可能性もある、埋められたおばあちゃん」の話をみたら、安藤サクラやリリーフランキーのことは気持ち悪いし頭おかしいと思ってしまうと思う。そういう脳でみると、警察官のひとたちが言ってることはごくごく正しいような気がするし、リンの両親のことだって子どもが帰ってきてよかったね、みたいにきっとドラマティックに報道されて鵜呑みにする。日常にこういう、自分は正しいと当たり前のように思ってるけど本当にそうなのか?ということってたぶんいっぱいある。そういうことにこれから気付けるかわからないけど、本当に、誰にとっても100%正義なんてものはやっぱりこの世にはない、っていうことをいつも心にとどめておきたいと思った。

それから安藤サクラが面会でショウタに、ショウタを拾った車の特徴を伝えたシーンは、いつか来るかもしれないその日のためにちゃんと空で言えるくらいしっかり覚えてたんだなと感動シマシタ
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