U子

万引き家族のU子のレビュー・感想・評価

万引き家族(2018年製作の映画)
3.8
捨てた人がいたから拾っただけと言うセリフが印象に残る。流れる涙をぬぐいながら、語る安藤サクラのシーンはグッときた。
貧困を日本映画で描くことって、なかなかない。昔はいい映画たくさんあったけど。
現代の貧困に向き合う日本映画は少ない。ケン・ローチのように、先進国の貧困をきちんと描くものに出会いたかった。
この作品は賛否両論あるのかもしれないけれど、現実にある問題を描いている。
万引きはもちろんいけないことだけど、
そこから抜け出せない、根深い問題があるのも事実だ。
そして、家族のあり方。
血のつながりだけではなく、安心する場所を共有することが家族なのかもしれない。
たぶん自分も、虐待か酷い扱いを受けていた信代が、酷いことされたら、人に優しくなんてできないと言いつつ、りんを愛しく思っていること、りんが最後、信代に教わった数え歌を歌い外を見つめていたこと、
それを考えると切なくなった。
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