ジョジー

万引き家族のジョジーのレビュー・感想・評価

万引き家族(2018年製作の映画)
4.1
地上波を録画して鑑賞。初鑑賞です。
是枝監督の映画は『そして父になる』と『海街ダイアリー』くらいしか観てないんですが、『真実』を観る前に一番の話題作を観ておこうと。
今までも色んな家族のかたちを描いてたけど、大体のあらすじわかっていても何だかとても衝撃的。
血の繋がりだけが家族ではない… じゃあこの家族が本当の家族と言えるのか? 画面の向こう側から観る人に疑問を投げかけてきます。
その日暮の生活を送り、小さい子どもを連れ帰り、万引きをして食いつなぐ… 子どもたちに教えられるのは盗むことくらい。ただそこには彼らが普通に暮らしていたら味わえなかっただろう優しさが詰まってて…。
とてもやり切れない気持ちになります。あのままあの家族が一緒にいることも、元の暮らしに戻ることも、自分の中では否定してて。
じゃあどうしたらいいか、世の中のルールではあの結末なんでしょう。じゃあ何故、ラストシーンであんな気持ちになるのか。堂々巡りで自分の中では答えが出ないままです。
側から見れば酷い生活にみえるけど、花火大会の音だけで一緒に空を見上げたり、海で楽しく騒いだり、野菜ばかりだけど団欒のすき焼きをつついたり。
あの家族6人にとって意味のある時間だったのでは。ただ、もっと楽しい思い出がこれからできればいいと願うしかなかったです。
俳優陣の自然な演技も良かったな。さすがパルムドール作品。
ジョジー

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