このレビューはネタバレを含みます
かなり期待値を上げて観てしまったのでそこまでではなかった。
もちろん虐待などでひどい扱いをされている子達からすればこの場所はとても幸せだ。
しかしこれは一時的なもの。
物語では柄本明さんがキーパーソンとなりこの倫理的葛藤をやむなくされた子供が引き金となりおばあちゃんの死とともにだんだんと歯車が狂っていく。
様々な要因で愛情に飢えた不器用な人たちの集まった家。
少なくともこの時間はとても幸せだった。
血の繋がりよりも親子の繋がりがあった。
(ここではあえて絆とは言わない。)
それでも社会から見れば虐待の親子の方が被害者とみなされてしまう。
ただね、気になるのはそもそもおばあちゃんちに入り込んだ二人組がどのような経緯だったのか…。
それによっても良い話となるのかも疑問である。
生きる為の万引きというのも問題だ。
格差社会や孤独死、虐待というテーマも織り込みつつ考えさせるものではあるが、愛と絆に関しては同意する事は出来なかったし、全ては大人の自己満足であったようにも感じる。
あとは是枝監督のアレ頻発がやっぱり気になってしまった。