まろ

ガンジスに還るのまろのレビュー・感想・評価

ガンジスに還る(2016年製作の映画)
-
たまにかんがえます
生まれが日本ではないとしたら

民族があって 肌の色が違って
それに基づく文化文明
なにもかもが違ったら
パラレルワールドの創造

きょうを振り返ると
朝ごはんはあまり食べません
お昼は足の高いテーブルで
ただのコロッケを食べました
夜は炊きたてのご飯に卵をのせて
なにもかんがえない食卓です


インドの食卓は床にほどちかい
布1枚をのせたその上が食事場です
固有の文化があまりにも鮮明
それが濃厚なほど インドの食卓は床に近い
それは信仰に基づくアッラーへの敬愛 それが彼らのあたりまえなのでしょう

太古の文明を持ち 信仰があって
神への敬意はまず祈りのお辞儀に現れ
美しい所作への造形へと導きます

--------------
自らの死期を悟った父が聖地バラナシでの解脱
父に付き添う息子 これは家族のはなしでした

現代社会において
信仰の肩身はどんどん狭く
息子は信仰へ心を捧げた父と対峙する存在として映ります
それが現代世界の大衆です

息子は反発とここもインドたる
親への確固たる敬いの間でもがく
だがしかし父親 親とはなにか
親というだけで敬愛すべきなのか

薄信仰 無信仰が浸透するからこそ
身も心も神に捧げた人の至上の美しさのコントラスト
神に近い存在は表情から
神々しいという名前の信憑性は
神への距離で測れましょう

インドのカルチャームービーを見ているようで
静かなる親子の関係性の遷移
いい映画でした




------------
インドでは死は恐れるものでなく
よろこび受け入れるもの
豪華絢爛な布で纏う 祝いの歌で
インドバラナシで生のピリオドを打つ意味
どんなに貧しくとも這ってでも聖地での死を目指すそんな地があるというだけで
日本とはちがう 本質的に豊かな国とはなんでしょうか
日本人とは何で調合されているのでしょうか

“いつでも心に従え
心は真実 他はすべて虚構なり
見ろ ガラスのように夢は粉々に
心の声を聴け 心の在りかを知れ
己の心に教え込め
心の求めに従え
さもなくば一生 悔やむ“

ダヤナンド・クマルは高名な詩人で作家であった
まろ

まろ