Redick4

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッドのRedick4のレビュー・感想・評価

4.7
今回のタランティーノは”だらだら会話”ならぬ”だらだら映像”で魅せてくれる。いつもの作品に比べてテンポはゆっくりで会話は少なく(タランティーノ比)、とにかく1969年のLAが画面いっぱいに広がる。そんな感じで前半は少し退屈に感じる所もあるが、慣れてくるとどこか心地よさを感じるようになる。

ラスト30分の展開は最近のタランティーノの映画を観ている人には予測できるであろうものだが、その先に待っているじんわりと心に染みる感動にはタランティーノの映画人としての優しさを感じた。まさにおとぎ話にふさわしいエンディング。

今作はほかのタランティーノの作品と比べて強烈な瞬間が少ないように鑑賞中は感じるが、観終わった後にこそ深い感動があるし、その感動を味わうために何度でもスクリーンの前に戻りたいと思わせてくれる、素敵な映画だった。

ディカプーオスカー受賞して!
Redick4

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