KARIN

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッドのKARINのレビュー・感想・評価

4.1
人生初IMAXはタランティーノで✨
思えば映画館でタラちゃん作品を観るのは初めてでした。

1969年のハリウッド。私はカリフォルニアさえ行ったことないし知識もほぼない。
だけど監督がインタビューで「自分が6歳の頃の思い出を描いた」みたいなことを言ってて、あえて遠い舞台としてでなく自分も6歳の頃住んでた場所を思い出しながら、ノスタルジックな気分で観てみようと心得ました。

まずイケてる音楽とともにレオ様、ブラピが出てきただけでもう最高。アルパチーノさんのマシンガンは、スカーフェイスのネタかな…よだれ出ました笑

マーゴット・ロビー演じるシャロン・テイトには大勢の人が言うようにドラマがなく、初めはあれって思いました。
でも彼女にはこの世界の「時間」を司る役割がある。誰もが恐れ、同時に今作に期待する「あの展開」の存在を常に意識させ、楽天的なハリウッドの物語に緊張感をもたせている。

今作での影の主要キャラは、
暴力と悲劇の脅威であるともいえます。
観客は常にその存在を確かめ、怯えながらもジョークに笑ったり、ドラマに感動したりする。

監督の他の作品にも見えるこの哲学が、
今作でいちばん存在感を放っていると思いました。

そして…脅威に対する緊張がプツンと切れて初めて、エンターテイメントとしてのタランティーノ節が炸裂するのですっ!!!

これだけ語りましたが正直、前半のシーンはちょっとだるく感じて眠くなっちゃったし
足フェチのことは理解してるにしてもやりすぎだろー!てなったけれど

ラストは驚きというか、納得。監督のやりたかったことが伝わったような気がしました。
そして観終わった後はぽかーんと、時間差でめちゃくちゃ悲しくなるというフシギな映画。メランコリックとはこういうことか〜!

大好きなレザボア・ドッグスも1回目は眠くてたまらなかったので今作も、2回目以降の方が楽しめる予感、、、。

男の友情バディものとして観てもよし、
レトロなオシャレ映画でも、
フェイクなドキュメンタリーでもよし、
歴史SFモノ?として観てもよし。
暴力的なおとぎ話にだって。

見るたびに新たな発見があるのでは!
そんな映画って、逆になかなかない気がする。2回目観るのが楽しみです。

ティム・ロスのカット観たいなー!!
KARIN

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