ESR

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッドのESRのネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

シャロン・テート事件はマインドハンターシーズン2でフォローした状態で劇場へ(本作でも同じ俳優がマンソンを演じている点も見逃せない)
冒頭の日付で、これがあの日に向かう物語であると意識させられる。その後生き生きと希望に溢れたシャロン(やや記号的ではあるが)が映る度に、後の悲劇を思わずにはいられない。
全編通じた明るい映像と、背景に進む暗い事件を対比しながら描き、上映時間の長さを全く感じさせない。

本作で語るべきことは別にあるだろう。
まず感情の浮き沈みの激しい、けれども憎めない愛嬌のある落ち目の俳優リックと、それを兄や付き人のように支えるスタントマンクリフという魅力溢れるキャラクター。それを演じるレオナルド・ディカプリオとブラッド・ピットの抜群の相性。
なんでもないドライブシーンの車窓に流れる60年代ハリウッドの雰囲気。
当時のポップカルチャーや劇中劇の作り込み。…etc

ラストのマンソンファミリーの死に様や、マンソンに至っては描く価値もないと言わんばかりに、シャロン宅を訪れたワンシーンしか映らないという"復讐"は、実に痛快だった。

最後に、ちゃっかり犯行現場から離脱するマヤ・ホーク最高!
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