裾

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッドの裾のネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

すごーい!すごい映画……ずっと上ってると思ってたジェットコースターが視界開けた瞬間に急降下したみたいな映画だった。笑

この映画のモデルになった事件を知っていたので結構ヒヤヒヤしながら観てたんだけど、序盤は本当に冴えない俳優とその付き人と、たまに美人な女優の日常……って感じで、目立った起承転結っぽいものもなく、目的地の分からない車に乗ってるみたいな感じでずーっと「???」って感じだった。ただラストシーンを観たときに、あー監督はこれがやりたかったのかー!ここに持ってきたかったのかー!というなんか妙な納得感があった。

凄惨な事件や事故で亡くなったひとはどうしても「あの瞬間に死んだあのひと」というキャラクター性で語られてしまうけれど、その人にはその人の人生がずっと続いていたし、今を生きる自分たちとなんら変わらない、日々の生活や、誇るべき仕事や、愛する人がいたという、そんな当たり前のことをぎゅーっと思い知らされた。このタイミングの日本に暮らしているから、余計に。生者を殺せるのはフィクションの特権だし、死者を蘇らせるのもまたフィクションの特権だな。

何はともあれ、最後のスカッと感に勝る快感なし!主役ふたりは言わずもがな〜日常パート(?)を観れたのはふたりの演技力あってのことだと思う。ブラピの瞳ほんとうにきれい……
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