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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッドのgnspのレビュー・感想・評価

4.5
喜怒哀楽が交錯するハリウッドの日常と、ヒリヒリするヒッピーとのニアミスと共に「あの日」へ向かうお伽話。
かつ、タランティーノによるハリウッドという「街」へのラブレター。

冴えない中年俳優演技冴え渡るレオ&とにかくかっけぇブラピの黄金コンビがたまらん!
マーゴット・ロビーのシャロン・テートはただただ尊かった。自分が出た映画を観に行くシークエンスはキュートでファニーでニヤケを隠せない。特に「映画を観るシャロン・テートを正面から観る俺たち観客」いうなんとも不思議な状況には笑っちゃうとともにその後のことを思うと感傷的にもなってしまう。
俺はあの時間違いなくマーゴット・ロビーと目が合っていた。

随所で挿入される当時の作品「っぽい」映像は、登場人物とともに観客を楽しませながらも1969年に誘ってくれた。
劇中レオが出演した西部劇も含めて、もうタランティーノの愛が込められまくり。
子役の女の子は特にモデルがいるわけではないのかな。釘宮さんにアイマスのいおりんみたいなイメージで吹き替えてほしくなるような、真面目だけど幼さも垣間見える可愛らしさがあった。
彼の骨の髄まで染み込んだムービーフリークっぷりを堪能させられる159分間だった。

しかしなんといってもこの作品はブラピである。久々に一挙手一投足すべてがかっけぇヤツを見た。
ハイウェイをかっ飛ばすブラピ
レオと笑ってるブラピ
愛犬と戯れるブラピ
ヒッピー娘を優しく窘めるブラピ
ハイになってるブラピ
旧友に接するブラピ
そして容赦ない暴力を振るうブラピ!
最高のイケおじだった。

「この世界の片隅に」が挙げられてるのとてもよくわかるけど、個人的にそれよりも想起されたのは「12話構成の日常系アニメ」!
故に映画兼アニメファンは今作鑑賞マスト。

Imax的にはフルサイズではなかったので池袋orエキスポはマストじゃないけど、マーゴット・ロビーと向かい合うことができるのでなるだけ大きいところで観るもよし。ただ当時の「音」を楽しみたい作品だったので音響重視の劇場がベターかも。
そういった当時の空気感に拠ったすべてが味わい深い作品。
ちゃんととんでもない笑いどころを用意しているのは流石。


さぁ、あの日の「夢の街」を覗いてみよう。
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