突然舞台の上で姿を消してしまったマジシャンと、その助手との間に生まれた子供は姿の見えない、透明な子供だった。
この物語はほぼ全編、姿の見えない主人公、エンジェルの視点で描かれています(映せないから主観映像にしちゃえ!!みたいな?)
母は自分の恋人が消えてしまったのがきっかけなのか、それ以来精神病院に入院してしまいます。
エンジェルが透明であるために、しばらくは男の子なのか女の子なのかもわからない、それも天使が元来聖書で男でも女でもない存在として描かれていたことと関連しているのかもしれません。
エンジェルは次第に大きくなっていく中で、窓の外から見える女の子を通して自分がほかの人とは違うことを意識していき、他人に対して興味も抱いていきます。
しかし、彼が誰かに認知されることはない、かと思われたが彼が窓から見ていた少女、マドレーヌは盲目で、においと音で”だれか”が自分の近くにいることに気づく。
マドレーヌにはエンジェルも他の人も変わらない。
二人はともに孤独であったがゆえに次第に仲良くなっていきます。
この映画でよかったのは二人がかくれんぼしているシーン、絶対エンジェル勝つだろう(笑)
それから画像にもありますが雨のシーンもよかったなぁ
マドレーヌが幸か不幸か盲目であることが二人をつなぐ大事な架け橋だった。
しかしある日少女は目の手術を受け、視力がある程度戻ることをエンジェルに告げるシーンがなんとも切なく、不安
視力が戻った時に彼女がエンジェルを受け入れてくれるのか、そもそも再会することができるのか、、、
とまぁ、ここまではいい雰囲気だなぁと思っていましたがこの後は何というか、辛気臭いというかなんというか、、、
文学的、と言えばいいのかもしれませんが「ほかの人に認知してもらおう」という試みが全くないところに違和感がぬぐい切れないし、母とエンジェル、マドレーヌとエンジェルとの交流がメインで描かれてはいるものの普段の生活についてはほとんど描写なし
エンジェルとマドレーヌとが孤独だとは言うけれど、じゃあドンくらい孤独なのかっていう普段の描写がないから何ともぐっと迫ってこない。
だからマドレーヌがエンジェルが透明人間であったことを受け入れるシーンも「あぁ、そうなるよね、、、」みたいな
あとシンプルに疑問なのが、お母さんとマドレーヌの目線がバチコーンと毎回カメラにドンピシャなのっておかしくない?透明だよ?エンジェル
映像はきれいだし、90分無い位だから見やすくてよかったですけどね