『アナと世界の終わり』
このタイトルを聞くだけで、胡散臭さがハンパないが、まさかの原題を訳したタイトルであったのに驚く。
イギリスの学校に通う主人公のアナがゾンビの襲来に巻き込まれるという話だが、ミュージカル場面も挿入され、ちょっぴり笑えるホラーコメディとして仕上がっている。
イギリス映画らしいブラックな笑いも多々あり、社会性のあるメッセージも含まれている。
個人的には、校長先生がとてもユニークで人間側の悪役としておかしかった。多分吹替だろうが、彼が歌う場面がなんとも楽しそうで、この悪役を演ってみたいと思うほどである。
意外なキャラなども登場して、ゾンビものにただミュージカルを入れただけではないというアイディアが秀逸だと思う。
『グレイテスト・ショーマン』や『ラ・ラ・ランド』や『アラジン』などが日本で大ヒットしたように日本人はミュージカルが好きな人種である事がよくわかる。
大手の映画会社が買い取って拡大公開すれば、それなりの興行収入をあげることが出来たと思う。近年は、ヨーロッパの映画がロードショーで公開される事は少ない。
もっとデカく宣伝しても良いのに。PG12指定ながらスプラッター描写も控えめだ。デートムービーとしても楽しい娯楽作品だ。もっと大規模な公開を求む。