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クリード 炎の宿敵の553のレビュー・感想・評価

クリード 炎の宿敵(2018年製作の映画)
3.8
ロッキー~ロッキー4、クリードを観てこそ映える作品。ファンサービス的な作品。
ベタな展開ではあるけれど、ロッキーの生き様やクリードの生い立ちを知らないと物語に入り込みづらいのではないかと思った。

因縁の対決という最高設定があり、"闘う理由"は確かにあるけれど、リングに上がるに向けて気持ちが盛り上がるような描写が弱くて残念。
設定は最高だけど、そんなに熱くなって闘うか?
登場人物の生きざまがそれぞれ濃すぎて誰にどう感情移入していいのやらわからなくなった。

まず私はロッキー・クリードシリーズの作品、作風が好きというより、ロッキーという人物の不器用で愛情深い人柄がただ好きなだけなのだということを再認識しました。
この作品はクリードが主人公だからロッキーはオマケなんですけど彼が良い働きをしているのかつい気になってしまう...今作では主人公に流されてチョイ役だったな('_')
相変わらず老いぼれになってもくだらないジョークを吐いている様はロッキーらしくてホッとする。
彼が一番輝いて見えたのは、妻エイドリアンに励まされ義理兄ポーリーにうざい絡まれ方をしている時だったかもしれない。

前半部分でドラゴ親子側の闘いに対する思い入れ、闇部分の描写がもっと欲しかった。
やはりロッキー・クリードシリーズでは敵となる挑戦者の、闘いに飢えて目がギラギラしていて鼻息荒い感じが好き。今作の敵息子は身体がイカツイわりに精神的に弱そうな感じが残念でした。パパに言われるがままリングに上がり闘っている感じ。ひたすら哀しい…。

クリードの妻の耳の話しも話しを盛り上げるためにとりあえず入れた感じがあって回収出来ているのか。
ボクサー流赤子のあやし方、ヒヤヒヤした。なんだかリアル。

・良かったところ
ロシアの会場が豪華。
入場シーンがかっこいい。

ファイトシーンの良いところで名曲が大音量で流れて気分が上がる。

主役のマイケル・B・ジョーダンの身体の仕上がり具合すごい。

ドラゴパパが息子想いでかわいい。
配偶者選びは大切。
梅◯アンナみたいな美人で強気で冷酷な女性を奥さんに選んだからこうなったんや。長い人生、エイドリアンのような良妻と結婚したい。

エイドリアンへの告白回想シーンで鼻をすする観客、早いよ~。でも気持ちはわかる( ̄∇ ̄)

ロッキーの孫息子めちゃかわいくて和んだ。

過去作品を観ていることで活きる部分が多かったけれど、ロッキーの人柄が好きという思いがクリードという作品を観るうえで邪魔だった。
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