オオイタ

トゥルー・ロマンスのオオイタのレビュー・感想・評価

トゥルー・ロマンス(1993年製作の映画)
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カンフー映画好きのオタクmeets金髪のグラマラス美女というあまりに安易な設定のメロドラマは、その冗長だけれどグルーヴを感じさせるセリフと異常なまでの暴力に対するフェティシズムを擁したタランティーノの脚本によって素晴らしいほどの普遍性を帯びた物語に仕上がっていた。

映画の教科書といった趣の愚直なまでの王道性を兼ね備えた本作は、構図やショットのあり方、伏線回収等しっかりとやってのける。かといってベタ過ぎることなく、ラストの暴力の伝染の有り様は過剰すぎて思わず笑ってしまった。

ただ利害関係者が出てきすぎて、物語の最初に提示されたトゥルー・ロマンスがあまりに薄くなってしまったこともまた事実。まあそこがいいんです。
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