クリストフォルー

バイスのクリストフォルーのレビュー・感想・評価

バイス(2018年製作の映画)
4.5
現在放映中の大河ドラマで、(誇張されているとはいえ)明治の元勲と謳われた政治家像に触れ、韓国映画や本作、「スターリンの葬送行進曲」などの容赦ない政治ドラマを観てしまうと、さっきまでの“自民党総裁選”なる政権与党とマスコミの三文芝居が、結局、国民を謀るだけの時間つぶしだったと思わざるを得ない。少なくとも、他国のまともな政治家たちは、自らの行為、言動の法的正当性を得るために多大な努力をしている。それこそ、野党やマスコミだけでなく、司法当局も、重箱の隅を突くように追及してくるからだ。だからこそ、過去のどんな欺瞞もいずれ明らかになると、多くの人が考えている。それが民主主義への信頼に繋がっているハズ。
翻って、現状の日本の政治屋たちは、国民やマスコミはおろか、司法さえ畏れてはいない。説明責任さえ放棄すれば、全てをうやむやにできるのだから。少なくとも、第一審が憲法判断を放棄する状況から見直されるべきだ。
結局、姑息な世襲政治屋が我が世の春を謳歌する。こんな時代が名優たちによって映画化される、なんてことはあるはずないね…。
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