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バイスのKのレビュー・感想・評価

バイス(2018年製作の映画)
3.3
ジョージWブッシュ大統領の下で副大統領を務めたディック・チェイニー。皮肉の効いたタイトル。ドナルド・ラムズフェルドの濃いキャラクター。コリン・パウエルの葛藤。有名政治家たちの人間性を垣間見る。政界を去りまた戻るを繰り返す意外さ。中盤エンドロール。権力と金。事実と想像の混ざった内容。大統領の描き方は『華氏911』を思い出す。ところどころ遊び心。ナレーションの正体。擬似餌が象徴的。政治家選びの重大性を再認識させられる。生殺与奪の権理。もしあのとき…では取り返しがつかない。この作品を当事者たちがご存命のうちに公開できたことがすごいと思う。そしてこういう作品を見るたびに考える。人間という存在のそもそも論。何もなかった所から勝手に作り上げたシステム。それによって生まれた権力。数名の判断で理不尽に失われる多くの命。地球はひとつ。人類みな兄弟。そのはずなのに。
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