カーズWSA

バイスのカーズWSAのレビュー・感想・評価

バイス(2018年製作の映画)
3.5
チェイニーって名前は聞いたことある、くらいで顔も何となく見たことある、くらい。それだけに僕の頭の中では今日からチェイニーの顔面はクリスチャンベイルになってしまいます。
この人はかっこいいうえに太ったり痩せたりいろんな人になりきりながらも、同時に役の奥にクリスチャンベイルをすこうし残してて好き。

そしてエイミーアダムス。俺が耳元で囁かれたいのは誰、ランキングで上位に来るその声が好き。チェイニーの奥様を演じております。

そしてそしてサムロックウェルが息子ブッシュ。これが最高。なんていうかブッシュのボンボン感とかよくわかってなさそう感とか、それでも持って生まれた宿命感とかを見事に表していると思いました。

9.11をチャンスと捉えるチェイニー。
アメリカの危機、あの地下の部屋で首脳陣が集まり対応に追われる中、弁護士と話してたってエピソードがヤバいです。権力の解釈について。

怖さを感じることとして、チェイニーは映画を観る限り確固たる信念というより、権力自体にご執心のご様子で。最初の最初はエイミーアダムスに喜んでもらいたかっただけなのに。

僕もあの声で、ちゃんとしなさい、って言われたら大統領まで登り詰められます。我が国に大統領って。

権力という実体のないものに捉えられ飲み込まれ、結果的に世界を動かしてしまいます。おっかねえ。

コメディタッチになっており、途中でエンドロールを少し流したり、全体的におもしろいんだかさみーんだかギリだとは思うんですが、チェイニーとラムズフェルド、チェイニーとブッシュのやり取りなんかは可笑しさも感じとれました。
シェイクスピアがつまんないのはシェイクスピアに馴染みがないからかしら。

最後、画面に顔面アップで滑稽な発言。

こういう映画の常として、すっごくおもしろかったー!、とかはなりません。たまにはいいかも。
次に観る予定の映画の前フリとして観ました。
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