おもち

こはくのおもちのレビュー・感想・評価

こはく(2019年製作の映画)
3.8
 父と子がテーマの物語。井浦新主演。
 家族を捨てた父親、待てども待てども帰ってこないまま兄弟は大人になり対照的な生活を暮らしているところに、虚言癖のある兄から「父を見かけた」と言われ物語がスタートする。
 父親探しといってもやはりなんの手がかりもないのでお店に入っては聞きの繰り返し。癖のある場所ばかり入っていくもんだからそこまで退屈には感じなかった。このせいで意外と登場人物が多くなってそう。
 探してる間に蘇る記憶の中の父親は現在の自分だという演出がなかなか良かった。弟はもはや親の顔すら覚えていないぐらいに吹っ切れてたのか忘れようとしてたのかという感じ。
 頑なに父親の話をしない母親が倒れた時に兄が「親っていつかいなくなるもんやったなぁ」と言うのが印象的。全編長崎弁で聞き取りにくい部分も多々あったけど、ぬくもりを感じる会話ばかりだった。エンディングもかなり感動した。黄昏れたこのパッケージだけで鑑賞を決めて正解だった、オススメッ!
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