本谷有希子と趣里の狂気が合ってる。
「つなきはいいな、わたしと別れられて。
わたしはわたしと別れられないんだよ。」ってことばが苦しくて愛しくて、つなきがずっと別れられなかった理由が、抱きしめたくなる理由が、詰まってる。
生きてるだけでいいんだよ、そんなわけない社会に押しつぶさながら、気持ちを殺して、あるいは気持ちを爆発させて生きてる人たちはどれだけいるだろう。
寧子の、「わたしと同じくらい感情を動かしてほしいの」って怒った理由はわかるし、ウォシュレットみたいな疎外感もわかるし、なんでわたしってこうなの、わたしがわたしを一番嫌いってキレちゃう気持ちもわかる。みんな寧子のすべてを否定できない、むしろ自分もそうだったのでは?そうなるのでは?と思ってしまって、一層怖い。
本谷有希子やっぱ気狂ってんな〜さいこう。
体力がもってかれる映画だった、