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生きてるだけで、愛。のチィのレビュー・感想・評価

生きてるだけで、愛。(2018年製作の映画)
3.4
今日も起きれなかった、自分はもうダメだ。寝よ。で生活している寧子を全く理解ができない。増してや働いて1本みて帰るか〜で選んでしまった身としてはもう、理解ができない。できない、帰りたい。って話の大部分を過ごしてきた。

そう思ってたけど、思ってたんだけど。気づいたら寧子の発言の数々に涙を流していた。ど直球に、ストレートに貫かれた。全てを包み込む津奈木の好きになったキッカケを聞いて、その理由がまた些細なことなんだけど物凄くわかる気がして。ラストに近づくにつれてここ作品の真の繊細さにたどり着けた気がする。

荒廃した破れた布がハタハタしている屋上が、都会のど真ん中なのに異質で、その青い布と赤の服を纏った寧子が美しく。計算された画が、ハッとさせられた。
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