キミシマユウキ

生きてるだけで、愛。のキミシマユウキのレビュー・感想・評価

生きてるだけで、愛。(2018年製作の映画)
3.0
過眠症で鬱を抱える寧子はなりゆきで付き合った津奈木の部屋で毎日寝て過ごしていたが、ある日彼女の前に津奈木の元恋人が現れて……

第135回芥川賞候補の小説を原作とした恋愛映画。
主演の1人は今をときめく若手俳優
!!菅田将暉!!
無料チケットが余ってたので鑑賞。


「生きてるだけで、本当に疲れる」


先に言うと映画としてのクオリティはとても高いと思う。
文学的な表現、人間心理を非常にリアルで繊細に描く描写。サブカル系にはたまらないセンチメンタルな作品だ。
ただ個人的にはこの主人公の女にむかつきすぎたので低い得点になってしまっている。ごめんほんま。
それだけ感情が篭ってしまうほど演技が上手く、映画に食い付いてしまったという事だが…(笑)
躁鬱な主人公が立ち直ろうと頑張って自分に絶望して、周りに迷惑を掛けまくるお話だ。
とにかくこいつがいい条件何も無く、

・可愛くない
・スタイルも良くない
・無職
・性格悪い、ネガティブ
・口も悪い
・躁鬱
・コミュニケーション障害

と負の要素てんこもりでなんでイケメン菅田将暉がこんな女に惹かれて養ってあげてるのか全く説得力がねぇ!

この主演の趣里ちゃんが凄い。
躁鬱の表現を見事に演じ切って自分が大嫌いになるくらいには素晴らしい表現力。ほぼ無名だったので何者かと思ったら水谷豊の娘…なるほど、血筋か🤔
そして菅田将暉。
ファンじゃないけど今回の彼は目の演技が凄いです。妊娠するかと思いました。男だけど。
あとは田中哲司の
「何とかなるよ」
の説得力が鬼だったのと、仲里依紗のメンヘラぷりを楽しめました。

久しぶりに邦画でこんなに集中して作品に入り込んで観れたという意味では凄い。
基本的にポジティブモンスターとあだ名をつけられるくらい前向きに生きている自分には全く共感のできない恐ろしい力を持っていた。

文学的な作品好き、躁鬱の人を見てもイライラしない精神的に大人な方、そして菅田将暉の眼光で妊娠したい方にはオススメの作品。