DanielHGenta

父、帰るのDanielHGentaのレビュー・感想・評価

父、帰る(2003年製作の映画)
3.5
ある日突然
行方知れずだった父が
12年ぶりに 帰ってきた

父親のことは
写真でしか知らない兄弟

突然目の前に現れた父に
困惑するも

祖母と母と
5人で夕食を囲む。

無言の祖母
父に従うだけの母
恐る恐る父に話しかける兄弟

次の日から男3人旅に出かけることに

父と過ごせる〝喜び〟と
父の圧倒的な〝圧〟の中で

父との距離を縮める 兄
本当の父親なのか疑い始める 弟

不穏な空気が漂う中
旅はあるクライマックスを迎える

そのときあなたはきっと
「「「パパーーーーーーーー!!」」」
と叫びたくなるでしょう...


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ヴェネチア国際映画祭金獅子賞受賞
ロシア映画です
『たかが世界の終わり』父バージョン?

この空虚感...
なのに満たされた感...
うまく表現できないです

※『たかが~』とは全然内容違いますよw

なぜ父が家を空けていたのか
なせ父は急に帰ってきたのか
どこに向かう旅なのか

おばあちゃんはなぜ無言なのか
夫婦の会話が一切ないのはなぜなのか

島の存在
船の存在
箱の存在

すべてが謎のまま...

高圧的で指示的な父
父(パパ)との距離を縮めていく兄
父(あいつ)に疑心感を募らせる弟

この兄弟と父の距離感と
頻繁にやってくる 土砂降りの雨が

物語に陶酔させてくれます。

物語のほとんどは 弟が主役ですが
あることをきっかけに
兄が主役にとってかわります

見事なスイッチングでした!

だけど、物語を振り返ると
父が主役でもありました。

12年離れていて
戸惑っていたのは 兄弟だけではなく
父(パパ・あいつ)だって...
接し方が分からなかった。

それが、あの大きな誤解を
生んでしまったのだろう。

でも真実は写真の中に…

〝父、帰る〟


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いろいろ書きましたが

伏線回収の満足感は期待しないで
観てもらいたい。

ヴェネチア国際映画祭が好む感じ?

オススメです!と言いたいけど
モヤり💨ポイント多めの作品ですので
なんとも言えない...

いろいろと噛みしめた結果
随所に父の愛の片鱗が
顔をのぞかせる作品だと思います。

 鉄塔から見下ろす景色
 鉄塔を見上げる景色

 カメラに写る姿
 カメラが写す姿

 モヤモヤ噛みしめ中(*´Д`)✨


p.s.

興味のある人は
フィルマークスで
[作品情報]をクリックして
Wikipediaを開くのも危険です!
ネタバレ必至です💦

また、
[予告編を検索]をクリックしても
今作の予告編には出会えません💦

予告編をご覧になりたい場合は
DVD特典映像に収録されていますので
そちらで٩("ω")و
本編をレンタルしたら
もれなく予告編が観れます(笑)
DanielHGenta

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