父、帰るの作品情報・感想・評価

「父、帰る」に投稿された感想・評価

ekn

eknの感想・評価

3.5

このレビューはネタバレを含みます

ズビャギンツェフ4作目。
死んだ父親を載せた小舟が海に沈むシーンの「縄が海底に沈んでいくショット」は『人魚伝説』(84)を思い出す。
大雨、霧など自然を活かしたショットがキマッててかっこいい。
『エレナの惑い』は過干渉の果ての殺人、『ヴェラの祈り』は無干渉の果ての自殺、『父、帰る』はすれ違いの果ての事故か。
父が突然帰ってきて、我が子と過ごす。ただそれだけの映画なのに、すごく面白かった。

演出だけでも100点を与えてやりたいぐらい、よかった。海や空、草木を映している。無機質な感じの音楽もすごく良かった。

とにかく親父は不器用なんだなと思った。しつけが極端でやりすぎな印象。でも、帰ってきたということは我が子と時間を共にしたいのは伝わってきた。でも、兄弟からは嫌われる(特に弟から)。

親父が死んだ時に冷静にことを進めるあたりは、父親譲りだなと感じた。

ラストに関してはまさにThe return(米題)だなと思った。父、帰るじゃわかりづらいかな。

ラストの写真はほとんど兄弟だけの写真で親父は映っていない。でも、最後に我が子を抱えた親父の写真が出てきた。

とりあえず、雰囲気映画だから好き嫌いは分かれそう。
井筒監督がヴェネチアで賞取った割にはただの雰囲気映画じゃねえかと貶してた記憶あるんだけど雰囲気映画でも賞取れるだけすごいじゃないですか〜

もうとことん雰囲気なんですよ
イメージとメタファーでなんとかなるんだな、映画って。ということをこの監督は、というよりロシア映画は教えてくれるんですよ〜
数年ぶりに突然帰ってきた父親が兄弟2人を連れ回すロードムービー。
無法者っぽいの父親のせいか、ロシアのせいか、とにかく空気が重い。
だけど、エンドロールで流れる旅の途中で撮った(設定)の写真がすばらしく良い。写真は最高。

とにかく重いので体調がいいときにしか観れないが、たまにこの重い空気を味わいたくなる魅力がある。
kh

khの感想・評価

4.5
スビャギンツェフ。ヤバい。はじまってすぐに好きなことがわかる。なぜ?分からない。音楽も、音もいい。無から有を生み出す。神話。そう、管理された現代に残された、神話。タルコフスキーからの。
これで映画になるんだから、すごい。

Понятно, папа!
shaw

shawの感想・評価

3.8
幼い兄弟、1週間修練の地獄旅行。

まさかロードムービーとは思っていなかった。今までにロードムービーでつまらないと感じた映画がなかったが、本作もそうだった。

別に楽しんでなかったのに、常に不穏な空気に包まれていて引き込まれてしまった。

しかしストーリーは結局何だったのかは全く分かっていない。『バーニング』とか、ハネケ映画みたいな感じがした。

解説を調べても、全然見つからない。もう少し自分で考えてみる。
Keengoo

Keengooの感想・評価

2.3
結局パパは何者?何がしたかった?何しに行った?
ラストもお兄ちゃん全然間に合ったやろ…😅
まったくもって理解不能な映画でした。
退屈で3日に分けて観たのが悪かったかもしれないです。
DZ015

DZ015の感想・評価

3.9
母と暮らす兄弟アンドレイとイワン。音信不通だった父が12年ぶりに帰ってくる。

素性の知れない父、ミステリアスな展開、啓示的で壮大な映像美。終始大きな暗喩に包まれ寓意的。兄弟の感情表現が素晴らしく、言葉を超えて伝わる。さまざまな面で揺さぶられる傑作。
アンドレイズビャギンツェフの作風がすごく好きだ。映像は美しいが、描くのは人間の醜さや絶望。心暖まるハッピーエンドとか全く見たくない私には、もやもやしたまま終わるこの感じ最高。
どの登場人物も多くを語らず、表情で演じている。特に兄アンドレイがいいなぁ。状況ごとに、子どもらしかったり、イワンの敵になったり、兄になったり、父のようになったりと変化するのが興味深い。
二人の男子の親になってから観たせいか、本作には苦しいくらい感情を引っ掻き回されるのだが、最後の写真の笑顔にほんの少しだけ救われる。
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