父、帰るの作品情報・感想・評価

「父、帰る」に投稿された感想・評価

HAL2016

HAL2016の感想・評価

3.6
映像のトーンが落ち着いて好みです。ロシアって感じで、父って昔はこんな風に理解できない何処の馬の骨かわからない存在だった気がします。
今まで居なかったお父さんが急に帰って来て息子が困惑→無理やり家から引っ張り出して埋めた箱を探しに行く→お父さん全然喋らなくてギスギスする→埋めた箱にめちゃくちゃ固執するお父さん→何やかんやあって息子お父さん突き落としちゃって殺される→やたら気持ち悪い家族写真のスライドショー開始→終わり

監督のインタビューで、「箱の中身は何だったんですか?」という質問に対して「なんてバカな質問なんだ、箱の中身なんて考えてない」って言っててバカはお前だバカ!って声に出して突っ込んだクソクソ&クソ映画
兄弟と父の1週間。
12年ぶりに帰ってきた謎だらけの父と、そんな父にどう接すればいいか分からないが何とか受け入れようと頑張る兄と反発するマザコンの弟。
この親父、暴力は振るうわ指示ばかりしてくるわ、しかも自分のこと何も語らないわで弟からは本当の父親じゃないかもと疑われる始末。
だけどそんな父だからこそ子供達に残せたもの。
父からの愛情はちゃんとあった。
ラストに父が弟くんを愛称で呼び、弟くんは心から父さんと呼ぶシーンが悲しかった。
moron

moronの感想・評価

5.0
あまりにも残酷で、静かで、美しい映画。
画が語るなら、台詞などいらないということがよく分かる。映画はストーリーを伝えるためのたんなる技術や媒介ではないということ、あるいは伏線を回収してこととするだけが物語ではないということも。
画面に没頭してしまう感覚と、そのようにあった意識が引き剥がされ、自身の世界観と映像とが突き合わされる感覚の間を彷徨っていた。

いちばん気に入ったのは、父が彼岸へと向かったのちの兄弟の姿だった。
此岸で兄は父へと、弟は兄へと生まれ変わるようである。それはきっと、折り合いをつけたかどうかでが問題になっているのではない。好むと好まざるとにかかわらずそうなのだ。あるいは、そうなりゆくことは素晴らしいことなのだと思う。

父の話だし、子供の話だし、家族の話だ。しかも、他人事ではいられなくなる。この作品を語ろうとすると、どうしても僕自身の話になってしまう。
Jeffrey

Jeffreyの感想・評価

3.8
「父、帰る」
2003年世界で話題になった金獅子受賞作品の本作は新鋭ズビャギンツェフが家族、そして大黒柱の父親とは一体なんなのかを問う人間ドラマ。美しい自然風景をバックに希望無き葛藤をする息子と謎多き父の行末を静寂にナイーブに描いたロシア映画で普遍的な数々の描写に心が動かされる。
kotoe

kotoeの感想・評価

4.0
映画「父、帰る」
ロシア映画好きだ。受け手に投げてるところが多くて好きだ。映像本当に綺麗。いろいろ気になって調べたけど、調べれば調べるほど、深い映画だと理解。二度楽しめる映画だ。
キム

キムの感想・評価

4.0

このレビューはネタバレを含みます

終始殆ど音のない静かな映画のラストに父の子を想う気持ちが読み取れる。
解消されないしこりが気持ち悪くならない。子供の心情をうまく描いてる。
不快に転じてしまう要素がある作品。不快にはならなかった。解消されることがないしこりを上手く扱えている作品の一つ。閉鎖と停止…日本語題は皮肉がある…
12年ぶりに帰ってきた親父に戸惑う兄弟。
いかにもロシアらしい強権的な父に対し、憧れを抱く兄と反発する弟。
ドストエフスキーもそうだが、ロシア人にとって「父親」とは非常に複雑なテーマなのだろうと考えさせられる。厳しくも雄大なロシアの自然美にも圧倒される。
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