筋肉ナポリタン

愛しのアイリーンの筋肉ナポリタンのレビュー・感想・評価

愛しのアイリーン(2018年製作の映画)
3.5
岩男「おまんごおおお!!!!」今年の流行語はこれで決まり。

吉田恵輔、「犬猿」に続いて今年2作目。R15だけど、R18に指定されても不思議じゃないくらいに猥褻語&性描写が出てくる。原作は未読です。

近年の吉田恵輔作品特有の、ある1つの出来事がきっかけで人間関係が剥き出しになる設定は今回も健在。夫婦初めての共同作業があんなことになるとは。

初めにタイトルが出て、おじいさんのヨボヨボのお尻が出てきたのが1番笑った。

フィリピン人の奥さんの演技がすごく良かった。特に、初めてのキスシーンとラストの勢いだけで説得するシーン。っていうか、フィリピン人の役者さん、パブで働いてる人も現地の人もみんないい味出てた。

人身売買、性差別、毒親問題の映画だから不快なシーンの連続だったけど、感情を乱されるってことはいい映画だったってことなんだよな、きっと。エンドロールの曲も最後まで聴き入った。奇妙礼太郎、要チェック。

岩男の、愛を言葉に出来ない不器用な男の愛情表現描写は胡散臭くて嫌だった。あれは蛇足。相手の同意を得ずに性行為を強要するレイプ男には全く同情できないし、性欲に基づいた行動原理は彼特有のものではなくて、周りの環境によって生まれたものだということを割り引いても許せるものじゃない。全体的に女性の扱い方が雑でげんなり。

それと、あのお坊さん、不憫過ぎる。彼が幸せになってるといいな。