愛しのアイリーンの作品情報・感想・評価

愛しのアイリーン2018年製作の映画)

上映日:2018年09月14日

製作国:

上映時間:137分

あらすじ

寒村の地。久方ぶりに岩男(いわお)が帰省したその日は、死んだことすら知らなかった父親の葬儀中だった。しかも岩男はフィリピンで買って来た嫁、アイリーンを連れていた!42歳まで恋愛を知らずに生きてきた岩男に無邪気にまとわりつくアイリーン。騒つく参列者たちの背後から現れたのは、ライフルを構えた喪服姿の母親ツル。今、戦慄の来訪記が幕を開ける−。

「愛しのアイリーン」に投稿された感想・評価

ai

aiの感想・評価

3.5
あのドロドロした原作が実写化できるのか不安だったけれど、かなり忠実だった。ただ、二次元から三次元に落とし込む段階で少し毒が抜けたような気がする。映画の尺に合わせるために展開が急すぎる部分もあるけれど、これは仕方ないと思う。キャスティングが絶妙。安田顕は見た目が岩男と全然違うけれど、中身が岩男そのものだった。
見たあとに真っ先に思った感想『何を魅せられたんや。。』

絶対地上波ではやらないし、dvdで見るには惜しいくらいラストとか美しいから1回だけで良いから映画館で見た方がいいよ

吉田恵輔は『ヒメアノール』から認知して神がかってるなと思った。これは内側の暴力性というか人間の影な部分を周りに当り散らして、不愉快なほどに、ただそれでもやっぱりラストは綺麗で素晴らしいなと思った。

本作は影な部分を自分の中に溜め込んで、自慰行為の様にそれを一人で発散するようで、いわゆる狂気に近いんやろうけどほんとに『何を魅せられとんやワシは』ってなったり。

岩男の序盤の「春が来た」と、最後のアイリーンが春を探すように雪原に立ち尽くす姿は、泣けた。

何回もはきっと見ない。ただ1回は観てて絶対損しない。
Shoichi

Shoichiの感想・評価

3.0
期待度 ★★★☆☆
OP ★★★☆☆
設定 ★★★☆☆
脚本 ★★★★☆
配役 ★★★☆☆
演出 ★★★★☆
編集 ★★★☆☆
映像 ★★★☆☆
音楽 ★★☆☆☆
ED ★★☆☆☆
青春時代に『宮本から君へ』はどんハマりしたが、本原作は未読で臨んだ。圧倒的な熱量を振りまきながら、怒濤なスピードで突っ走る137分。監督、役者、スタッフたちのガチンコな挑戦、その意欲的な取り組みにガツンとヤラれる。好きか嫌いかさえ分からないぐらいぐしゃぐしゃとしたものを見せつけられたが、映画館で触れられてよかったと感じた。展開としての山場がもう少し丁寧にわかりやすくあれば、もっとストレートに心が動かされたようにも思うが、それは敢えて退けたのだろう。アイリーン役ナッツ・シトイがひたすらキュートでとにかく可愛い。あの美しいキスシーンには憧れる。主演安田顕の本気ぶり、母親役木野花のイカレっぷり、パチンコ店同僚役河井青葉のどエロっぷり、ヤクザにして女衒役伊勢谷友介のクズっぷりと上げればキリがないが、終始スクリーンから浴びせられる熱にのぼせそうになった。ぐわーっと駆け抜けた後に流れるエンディングテーマ、奇妙礼太郎「水面の輪舞曲」がじんわりきた。
IユRA

IユRAの感想・評価

4.0
愛っちゅーのは、己の欲やら利害やらをぶつけ合う中に、ほんの少しだけ抽出される純度100の人を思う気持ちらしくて、だから、わかりにくいし、尊いんだな。性と暴力の過激描写にいきなり入り込む、その〝愛〟に涙が溢れて、緩急の激しさにちょっと疲れタンゴ。愛と憎はワンセットです。わかっているから、フィクションでは綺麗事を観ていたい。
槇村

槇村の感想・評価

3.9
イワオサーン!
アイリーン‼︎



42歳独身の冴えない男宍戸岩男。彼は突然フィリピン女性アイリーンをお金で買い、結婚して田舎に帰ってきた。

ヒメアノ〜ルで一皮むけた吉田監督。今作は監督作の中ではぶっちぎりで好きです。
田舎の閉塞感、フィリピン人女性の売春社会、両親の介護など、一見破茶滅茶な話だけど現代の社会問題が色濃く出てる。
アイリーンは、自身が売春ということに気づいてない。家族を養うための出稼ぎという純真無垢な気持ちで岩男の元にきている。体の関係だって本当に好きな人にしか持とうとしない。反面岩男は最初彼女の体しか興味がない。恋愛経験はないのに、常に脳は性欲の塊である。そんな歪な2人の関係が可笑しいのだが、彼らは徐々に親密になり、やがて本気の恋をする。彼らは幸せになる事が出来るのか。

いやぁ、場末感漂う街のロマンスって、佐藤泰志原作の映画を思い出しますなぁ。

しかし後半、事態は一変し、2人のロマンス物語から母と子、嫁姑映画となる。終盤は泣いちまいました。この結末は読めんかった。ヒメアノ〜ルでも思ったけどラストの回想カットイン演出はずるい。観終わった後は、なんだかんだで登場人物たちが愛おしく感じる。


ヤスケンは素晴らしいです。もう最高。演技上手い下手云々ではなくて、存在感が凄い。木野花さんも、こんな激しい演技見たことない。鬼気迫ってて良かった。あと、伊勢谷友介ですよ。時々こういう日本ノワール映画でチンピラ役で観るような気がする。いい味だすよなぁ。
MZK

MZKの感想・評価

3.6

このレビューはネタバレを含みます

めちゃくちゃ下ネタと欲丸出しって感じでなんだこれって笑ったけど最後は何故かすごい自分が傷ついた感じがした。
色んなこと起こるあいだに、最後はアイリーンの周りからはクソババアさえいなくなってしまった。みんな死んだ。岩男とアイリーンが金を投げつけて喧嘩するシーンを見る度に、2人でラーメンを食べるシーンを思い出して悲しくなった。
きくゆ

きくゆの感想・評価

4.0
ドロドロしてギラギラして思わず目を背けたくなるような現実をこれでもかこれでもかと観せつけられる作品。
覚悟が必要。

安田顕さん目当てで行ったけど、観て良かったな、と思った。
岩男を演じる安田さん、大好き。

偶然ナッツ・シトイさんが劇場にいらしていてお会いできたのだけど、アイリーンそのままにとてもキュートな方でした(*´ω`*)
田舎の小さな町における問題、過疎化、嫁不足の国際結婚、偏見や差別。

40も過ぎた息子へ異様な愛情で結婚相手まで自分で探さないと気が済まない母親。

恋愛経験も乏しく気がある同僚とうまくいかなかったらお金で結婚をしようとフィリピンまで行って若いフィリピン人を連れて帰ってきた息子の岩男。

そこから最後まではジェットコースターに乗ってるような感覚…

こういうブラックなテーマの映画はいっぱいあると思うけど撮り方見せ方によってこうも見る感覚が変わるんだなって改めて思った。

真面目な生娘(ぶっ飛んでたけど笑)と関西弁のフィリピン人はなんか良かったなぁ〜♪

アイリーンと岩男そして母親、アイリーンの無邪気で人間らしい感情が不器用で粗野な岩男の間でもたらす感情、良くも悪くも今まで何も無かった毎日から色んな事が沸き起る。
初めて芽生える愛、嫉妬、暴力、犯罪者。

アイリーンを人とも思ってない偏見の目で頑なに受け入れない母、死の前に繋がりが持てたのは辛い思いでやっと授かった子岩男と、岩男とアイリーンの間で出来た命の存在。

共感や理解とかの視点ではなく目で見て心で感じる映画。

色んな意味でヤバい映画でした😱
この作品を端的に表すのなら、「アジア版スリービルボード」という表現がぴったりかと。

1. 田舎にありがちな排外主義
2. 子供のために自暴自棄になる母親
3. 基本的に自分のことしか考えていない登場人物たち

ただ、こっちの方がより愛を感じられる。主人公は童貞こじらせたクズだけど笑

死人がバタバタと出るが、結局はハッピーエンドだと解釈することも可能といえば可能。
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