登場人物すべてが愛しい映画だった。クズすぎる主人公だが、それでも憎めない存在感のあるキャラクターだったし、アイドルだからこそのハマリ役なんだと思った。
前半はやや時間の流れが早すぎて心配になったけれど、絶妙な緩急がついていて徐々にストーリーに引き込まれた。
このストーリーだったら予想されるであろう「泣ける」シーンもいくつかあったが、一番泣けたのは最後の朝のシーン。やさしくて美しい静かな時間の描き方が最高。
そして、なにより子役の平澤宏々路ちゃんがすごい…!この映画は彼女の演技あってこそだと思った。
猫スーツやラストの展開も含め、ファンタジーだからこそそれでいい!と思えた気持ちよさがある。ピースが綺麗にはまるような、そんな爽快感のあるラストだった。