富士山

カツベン!の富士山のレビュー・感想・評価

カツベン!(2019年製作の映画)
3.0
悪くないけど、この安っぽさはなんだろう。コメディだからこそ説得力に配慮しないといけないように思いますが、お話にはリアリティがなく、画面の密度が低い。監督は忘れられた日本映画史の一時代を描くみたいなことを言われていましたが、それを裏打ちする切迫感がないのです。それは、フレーム外に何もないんだろうなと思わせる密度の低い画面にも表れています。演出が成り立つ許容範囲ギリギリのキャパシティで作った感じをヒシヒシと感じて、日本映画の足腰の弱さが現れた作品でした。B級でも細部まで緊張感のある韓国映画とは雲泥の差です。着想もキャストもよく、特に黒島結菜さんのイモっぽい感じは絶妙だったので、残念です。
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